ミニベロで自転車通勤するのをやめた話

ちょっとネガティブなタイトルになってしまいました。
まず前提の話なんですが、これまでいくつか記事にも書いてきたとおり、僕は最近、5月に購入したミニベロ Raleigh RSS を使って自転車通勤をしておりました。

しかしこの度、ミニベロで自転車通勤するのをやめさせていただきました

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ミニベロで自転車通勤、ここがキツイ

僕が普段自転車通勤している距離は、片道15km、つまり往復で30kmと、都内の通勤としてはまあまあハードめなもの。徒歩と地下鉄で通勤していたときと比べて通勤時間こそほぼ変わらないものの、毎日これだけ走っていると「結構キツイな」とか「もっと楽にならないのかな」とか、色々と不満が出てきます。

ここでは僕が実際にミニベロクロスであるRSSに乗って毎朝通勤していて、ここはちょっとつらいなーと感じていた部分を、以下に挙げたいと思います。

歩道の段差がキツイ

僕の通勤の半分以上は山手通りを池袋方面から渋谷方面に南下するルートです。もちろん自転車は車道を走るのが基本なんですけど、この区間は歩道が「自転車歩行者道(自歩道)」となっています。なので自転車はここを通行することもできるわけです。朝の時間帯は納品車両などの路駐が多く危険なので、僕もこちらの自歩道を利用させてもらっていました。

この自歩道自体は整備も行き届いていて走りやすいのですが、実際に毎日走ってみて気がついたのは、段差がかなりキツイということです。

歩道をずっと走っていると必然的に、山手通りと交差する道路を何度も何度も横断することになります。大通りもあれば、小さな横道も細い路地もあり、体感的には100回くらい歩道から車道に降りてまたすぐに歩道に入る(つまり、車道を横断する)ということをやっている気がします。

この、自歩道と車道を隔てる背の低い縁石。のんびり走るぶんには乗り越えてもさほど衝撃を感じるような段差にはならないのですが、通勤ということでそれなりのスピード感を持って走っていると、ガツンッ!とかなりの衝撃をハンドルに感じます。前カゴにつっこんだバックパックが、ゴム紐などで押さえていないと大ジャンプで途中下車していくくらいの衝撃です。

ミニベロ・小径車はその名の通りタイヤの外形が小さくなります。その分、段差や路面の凹凸からくる衝撃は強く受けてしまう……という知識はあったんです。なのである程度は覚悟していたんですが、覚悟していても実際に体験してみると「これ、なんとかなんないのかな?」と強く感じました。

登り坂がキツイ

山手通りの厳しさは段差だけではなくて、そのアップダウンの激しさにもあります。
僕の通勤ルートのうち山手通り部分を抜き出してGoogleマップに入力すると、

このように「全ルートがほぼ平坦」と表示されやがるのですが、これは大嘘です。

実際に走ってみると、体感上は4回ほどちょっとした峠越えがあり緩急のあるサイクリングを楽しむことができます。慣れないうちは正直結構キツイと思います。

そもそも結構疲れる

片道15kmの自転車通勤というのは、信号待ちの多い都心の道をミニベロクロスバイクで走るとおよそ1時間の行程です。まあ通えない距離じゃないですし、実際僕は自転車通勤を続けているわけですが、まあ結構疲れます。そりゃそうですよね。

とりわけ7月・8月の真夏の自転車通勤は過酷。
脱水や熱中症と隣り合わせだし、豪雨の中を歩いてきたように汗でビショビショになるし、帰りの時間帯は本当にゲリラ豪雨に降られたりもする。

頑張って自転車を漕いで目的地に到着したかと思ったらそのままお仕事が始まるのが自転車通勤ですから、ヘトヘトになるようではダメなんですよね。

ロードバイクを買えばすべて解決?

カスタマイズやパーツ交換などで上記のような問題を解決できないかな?と思って色々調べ始めた僕でしたが、結論としては、通勤用にロードバイクを購入しました。

細かい段差はタイヤが大きいほうが楽に越えられる。
→700Cのロードバイクが有利!

登り坂は軽量な自転車が有利!
→軽量アルミロードにすれば楽になる!

スイスイ走る自転車なら、通勤時間を短くできるから疲れにくい!
→ロードバイクにすれば解決!!!

とまあ、こんな理屈です。

FUJI の Naomi を購入した

僕は細身のクロモリフレームの自転車のデザインが好みでして、「ミニベロじゃない、ちゃんと走る用の自転車を買おう!」となっても、やはりクロモリのレトロなやつを探しておりました。

RSSと同じRaleigh(ラレー)のロードバイクやクロスバイク、ほかにもFujiのBallad Rとか、タイヤ小さいですがTOKYO BIKE とかも検討しました。ヤフオクで中古の古いクロモリロードを探そうか、とも考えたりしました。

しかし、興味を持って色々調べていると自転車業界やパーツの知識がどんどんついてきます。するとわかってくるのが、クロモリはどうしたって重い、ということです。でも楽に通勤したいなら軽いほうが絶対いいわけです。

とはいえ、カーボンフレームのロードバイクなんて高くて買えないし、まず流線型のデザインが受け付けない。アルミフレームも最近のは基本的に上位モデルのカーボンフレームを模したようなデザインになっています。道具と割り切るならそれもいいんですけど、せっかくなら、かっこいい自転車に乗りたいよなあ……と。

そうして迷走しながらたどり着いたのが、FujiのNaomiというロードバイクでした。

アルミフレームではあるんですが、アルミの丸いパイプを組み合わせて作られていて、ぱっと見ホリゾンタルのクロモリロードに近いデザイン。ダウンチューブはちょっと太いですし、こういうタイプのアルミロードは時代遅れなのかもしれませんが、「このルックスなら許せる!」と僕の心がOKを出しました。新品も検討したのですが、ほしかったカラーで程度もまあまあなやつが丁度良くネットオークションに出品されていたので、これで手を打つことにしました。

この自転車の紹介はYoutubeに動画も出しているのでご興味あればどぞ。

ロードバイクを買ったら通勤は楽になったのか?

ということでロードバイクに乗り換えた僕だったのですが、果たして、

歩道と車道の段差がキツイ問題はどうなった?

これは、ロードバイクに変えてもあんまり解決しませんでした。

タイヤが大きくなれば理論上段差の衝撃は減るはず、と思い込んでいたんですが、初心者の僕はタイヤの太さについて考えが及んでいませんでした。ラレー RSS のタイヤは451ですが太さが37ミリ。一方でNAOMIのデフォルトのタイヤは25ミリ。クッション性が圧倒的に低くなり、タイヤは大きくなったもののむしろ段差の衝撃は強く感じるようになりました。

しかし、最終的にはこの悩み自体は解消しました。
というのも、僕が自転車に慣れて、適度に抜重できるようになってきたからです。

段差を乗り越えるときにハンドルにかかった体重をすっと抜いてあげる。この技(?)を会得した今となっては、小さな縁石程度の衝撃にストレスを溜め込むことはなくなりました。

登り坂がキツイ問題はどうなったか

RSSには前カゴをつけていたので重量はおよそ12kg以上ありました。それが、軽量アルミロードであるNAOMIはおよそ9.5kg。2.5kg軽くなったら、登り坂もラクラクなのでは?

これに関しては、バッチリ期待通りになりました
RSSでは登り坂に差し掛かる度に軽いギアでとろとろと登っていたわけですが、軽量なロードバイクではちょっと立ち漕ぎしてやるとギュンギュンと登ってくれて、明確に登り坂は楽になりました。

ロードバイク通勤の疲労度は?

では、軽量アルミロードに乗り換えて、楽に通勤できるようになったのか?

これも、確かに通勤が楽になりました。だいたい60分かかっていた通勤が50分に短縮され、走行時の路面抵抗が軽くなったことで、疲労感も小さくなった実感があります。重量が軽くなっただけじゃなくて、おそらくは700Cの大きなタイヤの慣性の大きさによってタイヤが止まりにくくなったことが関係している気がします。

つまり、ミニベロだと回っていたタイヤがすぐに止まってしまうので常にペダルを回す必要があるわけですが、大きなタイヤだと一度転がり始めたタイヤは慣性が働いてなかなか止まらないため、その分ペダルを回す頻度が少なくてすむ、または踏み込む力が小さくて済む、ということなんですよね。

ここまで見てきたように、ミニベロからロードバイクに乗り換えることで、確かに僕の通勤は楽になったのでした。

ロードバイクにしたデメリットは?

とはいえ、いい事ばかりではありません。ロードバイクに乗り換えたことで新たに発生した問題もありました。

首が痛くなった

これは相当つらくてしばらく医者にもかかったのですが、ロードバイク、というかドロップハンドル特有の前傾姿勢によって、首に痛みが出てしまいました。レースならいざしらず、街なかでは周囲の状況を確認しながら走る必要があるので、どうしてもぐいっと首を上げて走ることになるんですよね。これが大きな負担になってしまったようです。

その後、これを防ぐためにハンドル位置を高くすることができる可動ステムを導入するなど試行錯誤して、ようやく僕の自転車通勤は安定してくれたのでした。

ミニベロでの自転車通勤はやめてしまったが、自転車通勤はやめられない!

ということで、ミニベロでの自転車通勤をやめてしまった僕ですが、新たな相棒に乗り換え、引き続き自転車通勤を継続しております。

すっかり自転車にハマってしまった僕としては、憂鬱な朝の時間も、疲れ切った仕事終わりの時間も、「自転車に乗れる」と思うとすっかりワクワク時間に変わりました。これが俗にいいう、QOL爆上げってやつなんでしょうね。これからも自分の体力や生活と向き合いつつ、自転車と付き合っていければと思います。

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