SURLY Cross-Check を「バラ完」で組みました

まあまあ高額なSURLY Steamrollerを購入したばかりではあるんですが、SURLYには他にも気になるバイクがありました。近年のサーリーファンの中ではおなじみのクロスチェック(SURLY Cross-Check )です。

ちなみにこの模様はYoutubeに動画でも上げてますので、よろしければそちらも。

目次

クロスチェックについて

クロスチェックという名の通りベースはシクロクロス系のフレームですが太いタイヤが履けて街乗りからトレイルにも対応し、昔ながらのロードエンドのおかげでギアードにもシングルにもカスタム可能という、とにかくカスタムの幅が広く人気のフレームです。

しかし……長らくサーリーの顔として頑張ってきたこいつも、ディスクブレーキ化の波には耐えきれずディスコン化の噂が囁かれているのが現状。年末の価格改定で他のフレームが軒並み値上げしている中クロスチェックは価格据え置きだったことも鑑みると僕としても、やはりディスコン待ったなしだろうと判断。

「いつか乗りたい」なんて言ってたら、すぐに販売終了していざってときにヤフオクで状態が悪いのに割高な中古を漁る羽目になる!(経験談) ということで、タイミング的に今しかないと思いまして、クロスチェックを入手することにしました。

しかしまあ、カスタムショップでガチガチに組んだらとてもじゃないけど手が届かない値段になるのでそれは無理。とは言え完成車はもうラインナップから外れてますので……。

バラ完するしかない!

というわけで、ひとまずクロスチェックのフレームのみ入手して、あとは手持ちのパーツを寄せ集めてなんとか組んでしまおう! ということに決めました。そういう事がやりやすいフレームでもありますのでね。そうと決めたら行動が早い。早速ポチりました。カラーは「ブルーグリーングレー」、サイズは52cmをチョイスしました。50cmでもよかったですが、こちらは在庫がありませんでしたので、すこし大きめなのを承知の上で52。

とは言えこの時点ではほぼノー知識。勉強しながらやっていくしかありません。

どんなふうに組みたいか?

今回はとにかく手に入るうちに新品でクロスチェックを入手し、とりあえず乗れるように組み上げる! というのが当面の方針ですが、一応完成イメージがぼんやりと頭の中にありました。

まず、通勤ロードで採用していたドロップハンドルをやめてフラットバーかプロムナード系か、そっち系にしたいというのはほぼ確定。NAOMIも可変ステムを取り付けてハンドルをゴン上げしていましたが、それでも結構前傾姿勢になるので毎日往復2時間の通勤で使うとなると、ちょっと腰や首の負担が大きく、もう少し楽な体制で乗れるスタイルに変更したいな〜と思っていたのです。

あとは、ポリッシュシルバー系のパーツとブラック系のパーツをミックスで使おうと思ってます。当初はクラシカルにシルバーで統一したいと思っていたのですが、手持ちのパーツを使っていく以上クランクとチェーンリングはブラックになってしまいそう。また、一般的なLEDライトとか、最新の便利パーツなんかはモダンなロード似合わせてブラック系が殆どになってますので、そういったものを使用するときに浮いて見えないように、黒と銀をバランスよく配置していけたらと思ってます。

そして、タイヤはぶっといのを履かせてみたい。
僕はFUJIのNAOMIで25Cから28Cに変えて、スチームローラーで38Cも経験して、タイヤを太くすることのデメリットよりもメリットを強く実感してきました。なので、もっと太くしてもこの傾向が続くのか検証するためにも、クロスチェックには更に太いタイヤを履かせたい。最大45Cくらいは入るらしいですが、そこまで行くと太すぎるだろうか? ……とかとか。

ま、組み始める前の予定として考えていたのはこんなところでした。

バラ完 1日目

当然ですが自転車を一から組もうと思うと必要なパーツが山ほどあり、追加購入しなければならないものも少なくはありません。作業開始時点で入手できていないパーツも多々ありましたが、ひとまず現状手元にあるものから組んでいくことにします。

BBとヘッドパーツを取りつけ

BBはNaomiから移植のホローテックIIですね。この辺は慣れたものです。

で、問題はヘッドパーツ。

FAIRWEATHERのOS用ヘッドパーツを仕入れていたのでこれを使うのですが、ヘッドパーツの圧入は未体験でしたので結構ドキドキ。

専用の圧入工具を用意して、グリグリとヘッドチューブに圧入していきます。本来この工具は上のハンドルを回せば圧入できる設計なのですが、このときの僕は組み立て方を間違えていて下部をモンキーレンチで回しています。次やるときは気をつけます(やる機会あるだろうか……?)。

結構手こずりましたが無事ヘッドパーツ圧入が完了し、仮でフォークを入れてみると一気に自転車っぽい姿に。ちょっと感動です。

バラ完 2日目

二日目は自分的に序盤の山場です。前回のヘッドパーツ圧入も初体験でしたが、またもや専用工具が登場します。

パイプカッターでコラムカット

今回はフレームセットをそのまま取り寄せてバラ完組み立てをしてますので、フォークコラムがカットされておらず長いまま。これを適当な長さにカットしなければいけません。

そこで登場するのがこのパイプカッター。中央近くに円盤状の刃がついていて、そこに金属や塩ビのパイプを挟んでこの工具をくるくる回すだけでパイプをカットできるという代物です。

これがまあ、控えめに言って相当大変でトータル数日かかったのですが、兎にも角にもコラムカットには成功しました。アルミのハンドルなんかはもっと簡単に切れるらしいのですが、サーリーのフォークコラムはフルクロモリなので、余計に頑丈でカットしにくかったみたいですね。

バラ完 3日目

こまごまとした作業をしているうちに、注文していたパーツが続々と届いてきました。そのうち特に重要なのがホイールでしょう。今回ホイールはショップにお願いして手組していただきました。

ホイールとタイヤ

リムはVelocityのQuil、ハブはエネシクロです。余談ですがクロスチェックはリアエンドが132.5mmで130のロードハブもMTB系の135もどっちも使えるってのが面白いところ。今回は135のハブをチョイスしています。

っまだ仮ですがフレームにセットしてみると、なかなかかっこいいですね。タイヤはシムワークスさんのHOMAGE(オマージュ)。43Cというゴン太タイヤです。これもまた見た目がカッコ良い。

バラ完 4日目

4日目はハンドルを取り付けていきたいんですが、その前段階をまだやっていませんでした。ヘッドパーツの仕上げ、フォークコラムにヘッドキャップを固定するアンカーを埋め込む作業をやっていきます。

HIRAME マルチプレッシャーアンカー

通常、金属のコラムにはスターファングルナットというパーツを圧入して使うことが多いんですが、今回はHIRAMEのマルチプレッシャーアンカーというのを用意しました。同じ用途で、何度も緩めて繰り返し使えるという優れものです。今回はビビってコラムを長めにカットしたので、場合によってはサイドカットすることを想定していました。なので、やり直しの効くこちらを選択した次第。

これをコラムに埋め込んで固定してやると、

ヘッドキャップでステムを押さえつけられるようになります。

ハンドルをあわせてみる

ここまで来たら、ようやくハンドルを合わせることができます。用意しているのはVELO ORANGEのポーターハンドルというハンドル。セミドロップというか、プロムナードと言うか。クラシカルな形状のハンドルですが、持てるポジションが多い方が良いだろうということで、これをチョイスしています。

スペーサーが結構多めに入ってるのが確認できると思いますが、三色のスペーサを織り交ぜて、視覚上あまり首長竜に見えないように工夫したつもりです。

バラ完 5日目

コンポ

コンポは、通勤ロードのFUJI Naomi に搭載していたMicroSHIFTのAdventシリーズを載せ替えです。9速のディレイラーとワイドレンジなスプロケットはそのまま移植。しかし今回はフラットバーで組みたいので、STIレバーはお役御免ですね。

クランクはFUJI NAOMI からとりはずした現行のSORA、チェーンリングはフロントシングル化した際に採用したWolftoothのナローワイド。36Tというかなり小さめのやつをそのまま付けます。

ミニVブレーキを採用

お次はブレーキなのですが、クロスチェックはカンチブレーキ台座がついていてカンチブレーキかVブレーキを使用するのがスタンダード。が、今回は理由があって普通のVブレーキではなく、シマノのミニVブレーキを採用します。

ちなみにAmazonでポチるときにミスって、シルバーとブラックをミックスで購入してしまいました……。もったいないのでこのまま使います。前後で色を変えても良かったんですが、左右で色違いにすることで「間違えたんじゃない、最初からこれを狙ってたんだ」的な虚勢を張ることにします……。

で、よりその方針をアピールするためにブレーキシューを純正から変更します。PAULとかでも使われてるUSAのやつ。写真がわかりにくいですがパープルです。これでだいぶ遊び要素が出たと思います。

ギドネットレバー

ブレーキレバーには、ダイアコンペのギドネットレバーを採用しました。ポーターハンドルに沿うように逆付けして、どの位置でもブレーキが引けるようにします。

バラ完 6日目

あとはシフター付けてケーブルをルーティングしてバーテープ巻けば完成かな? って感じの雰囲気ではあるんですが、ちょっとまだ足りてないパーツがありました。それらが届いたので合わせて組み付けていきます。

まずはこれですね。クロスチェックにはダブルレバー台座がついていて、そこにシフターをつけることもできるんですけど、今回はバーエンドバーを採用しようと思っているので、台座にはこのアウター受けのパーツを取り付けます。アジャスター付きなので調整にも便利。樹脂パーツがちょっと安ぽいんですけど、流石にこの手のオールドファッションなパーツは選択肢が少ないですね。

そして、リアエンドにつけるネジ。なんていうパーツなのか知りませんが、これがないとクイック外すたびに車軸の位置が変わってしまってうまくない。

ここにぶっ刺して、ホイールの位置を決めるパーツ……だと思ってるんですが、多分あってますよね?

これらを取り付けたら次はシフター。今回はバーエンドシフターを用意しました。

ポーターハンドルにギドネットレバーをつけるというのを最初に決めたんですが、そうなるとハンドルバーの径が23.8mmになるんですよね。MTB系の22.2よりもちょっと太い。要はドロップハンドルと同じ太さになるので、使えるシフターが限られてくるわけです。

というわけで、これも「Adventシリーズ、わかってるじゃん」と思えるラインナップ、MicroSHIFT純正のバーエンドバーがありましたので、これを購入しました。

これをこうですね。

これでケーブル周りを整えれば……。

完成! ……とはいきませんが、一応走れる状態になりました。この状態で実装してみたんですが、ブレーキはゆるゆるだし変速は渋いし、ちょっとまだまだという感じ。ただ43Cのタイヤが非常に調子いいのはよくわかりました。

バラ完 7日目

そしてその後、ブレーキ・変速の調整を改めて詰め、バーテープを巻いて、前カゴを付けて、ベルやバッグ類などを装備したのが、こちらの完成バージョン1.0になります。

まとめ

都合2週間近くかけてのんびり組んだサーリー クロスチェックのご紹介でした。
全く知識がないところから勉強しながら、ミスりながらのバラ完でしたが、なかなかかっこよく、実用的に組み上がったのではないかと思っております。

そしてやはり、やってみてよかったと強く思います。自分で組むとめちゃくちゃ愛着が湧きますし、自転車がどういうパーツをどういうふうに組み合わせてできているか、実地でよく学べたと思います。

素人仕事で恐縮ですが、この記事や一連のYoutube動画が同種の自転車を組もうとされている方の参考になれば幸いです。

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